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開明墨汁の企業姿勢への批判

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開明墨汁という、墨汁を作っている老舗の会社についてXで批判したら、その会社の公式アカウントとやり取りするなどしたのですが、どうもズレているというか人にどう見られているかに無自覚な緊張感を欠いた会社らしいことがわかったという話です。

私は長いこと書道の際に開明墨汁の「金石」という墨汁を使っていました。通っていた教室の先生が生徒に勧めていたからですが、昨日先生と文章でやり取りしていたら、開明が文具関係の大企業のぺんてるに買収され関係で入荷が不透明で、他社製品に切り替えることを検討しているというようなことを言われました。

私は現在は他社の墨汁を使っているので言われるまで気づきませんでしたが、確かにAmazonや楽天などを探しても取り扱いがほとんどありません。

さらに調べてみたところ、実際には買収されたとまでの情報は見当たりませんでしたが、2024年にぺんてると海外へ販路活用のために業務提携を結び、ぺんてるが開明の株式の14%を取得したのは事実のようで、在庫がなくなったのは生産拠点をぺんてるに移転させている影響のようです。

ぺんてる(和田優社長)は、開明(田中葉子社長)の実施した第三者割当増資を引き受け、2024年10月31日から両社の資本業務提携をスタートし、同日ぺんてるは開明社の発行済株式の14.0%を取得した。

両社の協業関係構築の一環として、今後開明社で販売される主要な墨汁製品は随時ぺんてる茨城工場に生産を移管する。開明の工場社員も茨城工場に転籍する。「開明」「開明墨汁」等のブランドはそのまま残る。

今後、ぺんてるの海外販路を活用した開明社製品の販売や新たな製品の共同開発等を積極的に進める。

開明は、墨汁を発明した田口精爾(たぐち・せいじ)氏が1898年(明治31年)に創業。「墨汁」のパイオニアとして児童から著名な書道家までに広く愛されている高品質な液墨(墨汁)に加え、コミック制作等様々な用途で用いられるインク等の製造・販売を行い日本の伝統文化発展に寄与してきた。

2社は両社の製品やノウハウ等を融合させることで開明社の墨汁をグローバルなアート領域のツールに昇華させ世界市場への展開を図る。

開明社は12月1日から東京・千代田区に移転して業務を開始する。

文マガ|文具と事務機のポータルサイト~文具流通マガジン|株式会社ニチマ
文具と事務機のポータルサイト・株式会社ニチマ:文具の業界はあなたのライフ&ワークスタイルを支えています。

(2026年1月9日閲覧)

開明とぺんてるが墨汁の世界市場展開を目指し、資本業務提携をスタート
ぺんてる株式会社のプレスリリース(2024年11月1日 13時00分)開明とぺんてるが墨汁の世界市場展開を目指し、資本業務提携をスタート

私は良くも悪くも言いたいことをはっきり言う性分で、おまけに熱くなりやすいですし、文字数制限で意図したことを正確に伝えることも難しくトラブルのもとになるため、Xでお知らせ以外の投稿は控えるようにしていたのですが、開明ほどの企業の製品が手に入らなくなるかもしれないという驚きと、公式アカウントを見つけたら老舗企業とは思えない内容のくだらなさに呆れたあまりついつい批判的な意見を長々と投稿してしまいました。こんな体たらくならお先真っ暗だとまで書いたのは言い過ぎだったかもしれません。大企業の傘下に入ったら胡座をかいていても経済的には安泰なのかもしれませんから。

くだらなさというのは、流通が停滞しているという異常な状況で、私の周り以外にもそれまで墨汁を愛用していたのに手に入らなくなって今後の見通しもわからずに困っている書道関係者等自社製品の愛用者も少なくないであろうにもかかわらず、なんら自社には関係のないポストをリポストして薬にも毒にもならないコメントをつけていたり、自分のことを墨と呼んだり中途半端にキャラクター付けをしていたことです。

これは本筋ではなく些末なことかもしれませんが、そもそも開明墨汁は墨といっても、古梅園や呉竹、墨運堂などと違って固形の墨を作る会社ではなく液体墨が専門で、それこそが他社と異なる特徴のはずなのに「墨」を名乗るのは誤解を招きかねず変だと思います。我ながらネーミングセンスが疑われますが、ぼくじゅんというずんだもんのようなマスコットキャラでも作って演じていたほうがまだマシというものです。

それはさておき、とりわけ批判したのは、ポストを辿ってみると見つかった以下の文章です。

(2025年12月26日午後5時16分投稿分)

会社のサイトの更新は昨年の1月で止まっていた一方で、年末になってわざわざXのようなSNSにこんなことを書くらいならなぜもっと事前に現況報告をしなかったのか首を傾げました。もちろんデマは流すほうが一番悪いに決まっていますが、今まで使っていたものが手に入らなくなり今後の見通しも発表されていないとなると、下々の書道関係者などが疑心暗鬼に駆られていつの間にか不確かな情報が飛び交い始めるのは歴史を省みるまでもなく十分起こりえることであって企業として危機管理ができておらず、自分で蒔いた種にもかかわらず「根も葉もない噂が広まっている」などとSNSに書くのは責任転嫁だとさえ感じました。

しかもSNSに投稿したところですぐに情報が流れて衆目から消えてきますから(後で書きますが、不要な投稿を減らしたりすればある程度防げるかもしれません)、会社の存続や、製品の流通の混乱などの重大な情報はSNSでなく企業の公式サイトがあるのですからそちらにまとまった文章を掲載すべきです。

また、「墨自身も、黙って力を溜める時間が必要でした」というのもどういうことなのか意味不明です。困っている人がいる中で大事な情報を発表する際にこんな稚拙なポエムじみた表現を使うなど人を馬鹿にしています。

こんなことをあくまでXの分量で書いたところ、開明墨汁の公式アカウントに言及してリツイートをしたのが原因か、なんと先方から以下の返信が返ってきました。企業アカウントが私のような下々の発言に直接返信をよこしてくるなど意外でした。

( 2026年1月7日午後3時26分投稿分)

(2026年1月7日午後3時53分投稿分)

きつい表現で批判したにもかかわらず丁寧な返信だったため、私も、自分の先生が間違った情報を信じているのは広報が機能していない証拠の一つではないかと苦言を呈しつつも、製品は素晴らしいのだから長年の愛用者をないがしろにしないでほしい、今後の企業努力に期待するとこちらも丁寧に返事を返しました。

さて、それから一日経ってXを開いてみたついでに開明墨汁の企業サイトを開いたところ、1月7日付けで「重要なお知らせ」と題して「製造・出荷状況に関するお知らせ」についての文章と、製品ごとの製造進捗状況の表が掲載されていました。

とりあえずこれで安心する人も出てくるでしょうから情報が公開されたのは良いことです。とはいえ、あらかじめその日に公表することが決まっていただけかもしれませんが、すでに同じような多くの問い合わせはあったろうに私が批判したのがきっかけでようやく掲載したというのなら場当たり的な対応だと思わざるを得ません。丁寧に返事をくれたのでその時はそれ以上言いませんでしたが、そもそも電話やメールで直接問い合わせたわけでもないのに私の発言に個別に対応する暇があるならあらかじめ黙って公式サイトなり、自分のSNSアカウントになりまとめて載せなさいよと思っていました。やればできるじゃないかと思った反面、一時休止中とは一体何だったのかという疑惑も生じました。真相は不明ですがわざわざ特別に重い腰を上げてくれたと好意的に見るべきなのでしょうか。

詳細な商品ごとの表まではともかくも、どういう事情でこの程度の報告さえできなかったのかはわからず、なんらかの箝口令がしかれていたらそもそもそれが非合理的な話ですが、別にすべての事情を説明する必要はなく、もし仮に機密事項があろうとも、非常事態になったら可能な範囲で現況報告や今後の見通しを多くの人が目にする場で公表しないと、結局先方も認めているとおり問い合わせが殺到したり、すでに述べたように不確かな噂が飛び交ったりするのは当たり前のことで、それを怠ると今回のことも含めてわざわざそれに対して個別に対応して火消しをする羽目になって、そうなると会社への余計な負担も増大するというのが常識的な考えだと思いますが、どうも開明さんにはそういう常識が通用しないようです。どれくらいの規模の会社なのかはわかりませんが、Xでも放漫経営という言葉を使ったように、内部統制やコーポレートガバナンスという言葉とは無縁の、場末の中小企業にありがちないい加減な家族経営の体質を感じました。

しかも今回公式サイトにわざわざ重要お知らせと書いているにもかかわらずXやInstagramでは何ら言及しておらず、リンクも貼っておらず、一体何を考えてSNSを利用しているのか本当に理解不能です。いくら書道の普及のために利用していると言い張っても、現状が一体どうなっているのか気になって見ている人だっているでしょう。確かにSNSではなく公式サイトのほうに載せるべきとは上にもXにも書きましたがサイトの方に載せたからといってSNSを使っているのにそのことについて何ら触れないというのも不可解です。

その代わり昨日はXでなにを投稿していたのかというと、一体どうやってわざわざ探し出したのか、少なくとも私は聞いたこともない歌手らしき人物が載せていた写真に、自社の「花仙」という墨汁が写っていたという無邪気なコメントでした。

(2026年1月8日午後7時56分投稿分)

ちなみにその歌手の写真には固形の墨も写っており、上に述べたような批判に加えて、「写真だけではわからないが「花仙」のような樹脂製の墨汁と固形墨を混ぜて使ってはいけない、なんてことを書いたらフアンの方々に袋叩きに合うでしょうね」というようなことを書いたうえでリポストしました(樹脂製の液体墨と固形墨を混ぜてはいけないのは本当です)。まあこれは我ながら一言多いというか嫌味が過ぎたかもしれません。本当に「樹脂系墨汁に固形墨、まぜるな危険」などとでも書こうものなら、下手したら狂信的な取り巻きによって炎上していたでしょう。それは冗談としても、ユーザーにとって重要な情報は載せずにあいも変わらずこの調子で、製品の正しい使い方を啓発したほうがマシだろうと心底呆れたのも事実です。(追記:確かに「花仙」は樹脂系ですが、通常の樹脂系液体墨と違って固形墨と併用可能な特殊な墨汁のようです。下の追記で言及した本にもそのことが書かれていましたが見落としていました。しかも2000円くらいの普及品と勘違いしていましたが、400mlで上代6050円もする高級品でした。これに関しては私の間違いでしたので申し訳ないです。せっかくならそういう商品の特徴を書けばいいのにとは思いますが。歌手さん、知っていてブレンドしたのならなかなかのですね。)

小売店など直接の顧客にはどれほどの情報が行き渡っていたのかは知りませんが、製品を長いこと使っていたのに突然入手できなくなって、今後どうしたものか困っているような書道関係者が見たい情報は決してタレントの写真などではないはずです。他にもシティーハンターがどうのこうのといった単なる担当者(40代以上でしょう)の私的な嗜好としか思えない投稿を減らしたり、固定ポストにするなどすればXに載せてもすぐに情報が見つからなくなるのを防げるでしょうにそういう工夫にも考えが至らないようです。一体どこがユーザー第一なのでしょう。これが墨汁の元祖を謳う老舗企業のやることでしょうか。ユーザーフレンドリーという概念を履き違えていると言わざるを得ません。

するとそれが癇に障ったのか、なんと開明墨汁のアカウントは私のアカウントをブロックしてしまいました。このご時世、SNSを使っていて批判的な言及を一切されないと思っているのならあまりにも楽観的ですし、リポストをされようが個人の意見、感想をXに書いていることにいちいち個別に反応する必要があるのかどうかも疑問で、ブロックするくらいなら最初からいちいち反応せずに、黙って重要事項を自分のアカウントと会社のサイトの方に載せればよいのです。やることなすこと本当にズレていると呆然としました。

先日も書いたように、私は私で感性が多くの人とズレていて世の中の流行などさっぱりわからない人間なのですが、延々とSNSでこんな投稿をしたところで、先方が言っていたような書道離れへの防止に繋がるとは到底考えられませんがナウでヤングな皆さまはいかが思われるでしょうか。

老舗にもかかわらずこんな軽薄なことをしている会社だとはつい一昨日までつゆ知らず、今度田舎に帰った時には、再生産はするようだが会社のあり方に不安を覚えたので今後も他社製品に乗り換えられるようにしたほうが良いのでないかと提言しようかと一昨日の時点で考えていましたがその思いがさらに強まりました。

これなら本当に大企業のぺんてるに買収されてしまったほうが経営が弛緩せずに製品の利用者のみならず利害関係者にとっても良くなるのではないかと思いましたが、2024年に移転した住所( 東京都千代田区岩本町3-6-10 8F)を調べてみたら、そこはぺんてるの「秋葉原オフィス(国内営業本部)」と同じで、Googleストリートビューを見ると「ぺんてる東京支社」の看板が掲げられた大きなビルでした。生産拠点を自社工場に移して、本社を自社ビルに入れているあたり現時点でもぺんてるの影響力が小さくないことが伺えますので開明の体質が引き締まることにあまり期待はできないかもしれません。かえって大企業の威光を笠にきて殿様商売に拍車がかかるのならどうしようもないことです。

このようにあくまで会社のあり方に批判はしましたが、開明の墨汁自体は良いもので、私も使っていた「金石」は膠系ではあるようでない中濃墨くらいで乾いた後の光沢も綺麗な深い黒の墨汁でした。他社製品も何種類か使っていますが色は金石が一番綺麗に感じました。書道をやっている方ならご存知のように同じ黒でも墨によって色合いが微妙に違うものなのです。開明のアカウントへの返信でも言及したのですが、かつて住んでいた熊本にある書道用品店に足を運んだ際、店員が他のお客さんに金石を勧めていたのを耳にしたことがあります。

とはいえ、開明のサイトに載せられた表によると400mlで上代2750円と随分値上がりしましたし、私程度の下っ端の練習量でも400mlなどすぐになくなりますので家では1.8Lのボトルを使っていたのですがそちらは9900円でしかも再生産されるか未定、普段使うには他の墨液で代わりが効かないというほどではありませんし、ここぞという時には良質の固定墨を磨って使えば済む話ですから今回の件で会社へ不信感を抱いたことで尚更今後開明の墨汁を使う理由がなくなりました。

私は先に書いたように現在は開明の製品を使っていませんし、目下戻す予定もなかったのではっきり言って開明に対してほとんど義理もないのですが、このようにこちらでまで長々と批判をしたのは私的な愚痴ではありません。あくまで長年愛用していたにもかかわらず困惑しているような人がいるためです。なんでもグローバル化のご時世ですから海外進出も結構ですが、国内の使用者をないがしろにするなど言語道断です。

ところで友人(一応個人事業主のはず)にこのことを話したら、Xは憎悪を煽るシステムでしかなく商売以外で使うものではないと言われました。私も自分を恥じたのと、後で何かあってからでは厄介だと思いお知らせ以外の投稿を消しましたし、企業も本当に広報に必要な情報だけ投稿して他人と直接のやり取りはしないほうが良いのでないかと改めて思いました。ですから自分のポストを直接引用していないことに不公平だと思われるかもしれませんがご容赦下さい。そういうずるいところも含めてのリスク管理というものです。

憶測ですが開明の担当者は、返信をよこしてきた時も私が投稿してから数分だったはずですし、午後の9時すぎにブロックしてきたことからもSNS中毒気味なのではないでしょうか。随分と暇な会社だとも思います。墨運堂呉竹の抑制的に運用されているアカウントでも煎じて飲むべきです。

(追記)改めて友人に読んでもらったところ、業務に関係なくXに担当者が自我を出すのは良くないと思うが、一族経営やオーナー経営の中小企業に企業統治を求めるのもナンセンスでないかと言われました。

調べてみたところ、現在開明のホームページからはリンクが貼られていない新卒採用のページによると2016年時点で従業員数が35人と、私が想像していた以上に小さな会社でした。なお、競合他社では呉竹が298人(女子のほうが多い)、墨運堂が84人でした。資本金も開明が一番下です。

私の中では液体墨といえば開明、呉竹、墨運堂が三巨頭で、持っている本でもそのような取り上げ方がされていましたが、扱っている商品の種類からすれば当たり前かもしれないとはいえ開明がダントツに小規模らしいことがわかりました。あくまでおそらく2019年時点だと思いますが土日休みは5ヶ月だけの7時間半労働で月給20万円、ボーナスの欄は空白とはある意味墨汁の会社にふさわしい労働条件とでもいうべきでしょうか。

そうはいっても少なくともWeb担当者に関してはぺんてるから出向するなどして早くすげ替えたほうが身のためだと思います。

ところで冗談で書いたぼくじゅんの話を友人にしたら、「ぼくじゅんなのだ。今日は墨汁と固形墨の違いを解説するのだ。」と返ってきました。同じ趣旨の動画はすでにあるとは思いますけど良くないですか???まじで広報としてはありだと思うんですけどねえ。そっちのほうがよほど書道の普及にもなるでしょうよ。

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